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山薄荷(やまはくか)の花の表紙絵について

シソ科の多年草で、山野の木陰に生え、茎は四角、葉が卵形で対生している。初秋から仲秋にかけて枝先が細長い花の穂になり、短い柄のうすむらさきの小さな花が節に固まって何段にもなってつき、そのもとに小さな葉ができる。名は山に生える薄荷の意味だが、茎や葉を嗅いでも薄荷のような芳香はないし、むろん薄荷油の原料にもならない。

次の世も香なき己と知るならむ草と分きがたく咲く山薄荷
跼(せぐくま)り何思ひゐむ山薄荷
さびしさは千草の中の山薄荷

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